Tara’s box cafe

モータースポーツを中心に、自分なりの解説を試みるブログです。

オーストラリアGPを振り返る

こんばんは。taraです。

いよいよ2019シーズンのF1が開幕しましたね!

今回は開幕戦のオーストラリアGPを振り返っていきたいと思います。

 まずは決勝のリザルトとハイライトを。

(リザルト)

F1 2019 第1戦オーストラリアGP | Results | Motorsport.com

 

(ハイライト)

2019 Australian Grand Prix: Race Highlights - YouTube

(今年も公式ハイライトのLights out away we goが健在なようで嬉しいです)

 

 

さて、そろそろ振り返りに入っていこうと思います。

 

能ある鷹は爪を隠す。やはり速かったメルセデス

まずは圧倒的なタイムでフロントローを独占し1-2フィニッシュを果たしたメルセデスから。なんといっても優勝したボッタスでしょう。昨シーズンのうっ憤を晴らすかのようにスタートでトップを奪うとそのまま快走。タイヤに苦しむチームメイトのハミルトンとは対照的に危なげなくミッションを遂行。圧倒的な速さでDriver of the dayも獲得しました。レース終盤のファステストラップを取りにいくという無線からも今シーズンにかける想いの強さをうかがわせました。

それと対照的にハミルトンは最後までペースが上がりませんでしたが、うまくタイヤをマネージメントしてフェルスタッペンの追撃を退けました。レース中にフロアを損傷してしまっていたとのことなので、手負いの状態でなんとか被害を最小限に抑えたというところでしょうか。フロアの損傷がなければボッタスくらいのペースで走れていたかもしれませんね。

F1オーストラリアGP|ハミルトンのフロアに損傷発見。好ペース発揮を妨げた?|motorsport.com日本版

 

タイトル奪還に向けてあまりにも不安なスタート。跳ね馬の逆襲はいつから?

そしてビノット体制になった新生フェラーリは、ほとんど存在感なくベッテルが4位、ルクレールが5位という結果になりました。レース中にはこんなチームラジオ(漫才?)も。

ベッテル「Why are we so slow?」(なんでこんな遅いんだ?)

ピット「We don't know at the moment.」(わかんね)

テスト結果を受けての開幕前の勢力図の予想ではトップ予想も多かったフェラーリでしたが、終わってみればレッドブルにも先行を許し、早くもベッテル優先のオーダー発動という不本意な週末になりました。マシンのポテンシャルは恐らくメルセデスに次いで2番手なのではないかと推測しますが、遅かった原因の解明に時間がかかるようではチャンピオン獲得にも黄色信号が灯るでしょう。早くも2週間後のバーレーンで真価が問われます。

 

新パートナーとともに表彰台。新生レッドブルは上々の滑り出し。

次にフェルスタッペンが3位、ガスリーが11位という結果に終わったレッドブル・ホンダ。フェルスタッペンがベッテルオーバーテイクしたシーンは今シーズンのさらなる活躍を予感させるような力強さを感じさせました。ホンダにとっては2008年イギリスGPバリチェロ以来の表彰台。2015年に復帰して以来雌伏の時を過ごしてきましたが、今年はいよいよ優勝も見えるところまで来ています。

エースとしてしっかり結果を残したフェルスタッペンとは異なり予選からの出遅れが決勝にも響いてしまったガスリー。Q1ノックアウトも入賞圏外でのフィニッシュもガスリーのみならずチームとしては反省材料となるでしょう。次戦バーレーンは去年トロロッソで4位入賞を果たした相性のいいサーキット。テストでの2度のクラッシュから逆境が続くガスリーですが、そろそろ本領発揮と行きたいところです。

 

「Bチーム化」でますます過激になった中団争い。

フェラーリの技術を使用してマシンを開発したハースとアルファロメオや、レッドブルの技術を使うトロロッソと、いわゆる「Bチーム」の誕生によって去年よりもトップ3チームと中団グループとの差が縮まったように感じます。それが顕著だったのは前述したガスリーの苦戦に表れているのではないでしょうか。前の隊列がみんなDRSを使っていたこともありますが、1度コースオフを喫したクビアトも捕らえることができずにレースを終えました。以前では予選でトラブルに見舞われたトップ3チームの車両があっという間に上位に来るのは割とあったこと(去年のロシアのレッドブル勢など)なのですが、今年はそうもいかなくなる可能性が出てきました。もちろんまだ1レースが終わっただけですし、アルバートパークのコース特性がそうさせたのかもしれません。去年はルノーが制したコンストラクターズ4位争い。今年はさらに白熱するのではないでしょうか。

 

レースなのにスタートの合図が見えない?

さて、最後に少しレースのスタート時に起きていたトラブルについて。17番手スタートのガスリー、20番手スタートのクビサがレース後にこのようなトラブルを訴えていました。

formula1-data.com

f1-gate.com

 

原因としては今年から少し大きくなったリアウィングと、もしかしたらhaloも絡んでいるのかもしれません。スタート失敗のためにこんな嘘をつくとはなかなか考えにくいので、実際に起きていたトラブルなのでしょう。

他のサーキットには隊列の真ん中あたりにもサブのシグナルが用意されていることが多いのですが、オーストラリアでは1つしか用意されていなかったようですね。今後ドライバーからこのような声が挙がってくるようであれば、何かしらの対策を講じる必要は出てくるでしょう。

 

 

ということで今回は開幕戦のオーストラリアGPの振り返りでした。まだ1レースが終わっただけですし、アルバートパークはストップアンドゴーの性質を持ったカレンダーの中では特殊な部類のサーキットですのでおおよその勢力図は次のバーレーン、中国などを見てから決まっていくことになるでしょう。今年は全21戦、12月までの長い戦いになります。最後まで白熱したレースを期待したいですね!

それでは!

マルチ商法に引っ掛かりかけたって話

こんばんは。taraです。

久しぶりの更新ですが今回はモータースポーツとは別件で。

タイトルの通りいわゆるマルチ商法の集団に高額USBメモリを買わされそうになったっていうお話です。

後で調べてみると、「オプザイル」みたいな名前がついているようですね。

頭の良い方ならこんな話信じることもないとは思うのですが、私が全く注意していなかったばっかりに危うく被害に遭うところでした。

これから新生活シーズンということで、注意喚起にもなればいいかなと思っております。

 

オプザイルとは

まずオプザイルって何なのかといいますと、SNS上で豪遊ぶりや投資の画面などを見せつけてるような集団のことです。主にバイナリーオプションを用いて取引をしているとのこと。それで興味を持って連絡してみると、バイナリーオプションの取引用のツールを入れたUSBメモリを売りつけてくるってわけです。

よくSNSで見かけませんか?高いブランドの写真を載せて「取引で勝った分で買っちゃった~」とか「一歩踏み出してよかったー!」とか書いてる人たち。こんな感じの人からフォローが来たという経験がある方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

後述しますが自分の場合は全く知らない人から話を吹っ掛けられたというわけではなくて、高校の同級生の連絡でした。そのようなパターンもあるようです。

wikipedia載せておきます。気になる方はいろいろググってみてください。

オプザイル - Wikipedia

いきさつ

先日、高校の頃の知り合い(以下:A)から連絡をもらって渋谷辺りでご飯に行くことに。高校時代からサシで遊んだことなんて無かったのですが、春休み中で暇だったということもあって久しぶりに会ってみようかなと。カフェでいろいろ話してみると、最初は世間話だったものの次第に「バイトが馬鹿らしくなるほど投資で稼いでる」だの私のバイトの月収を聞いてきて「その〇倍は稼いでる」だの。高校時代に抱いていた彼の印象とはあまりにも違いすぎて衝撃を受けました。今考えれば、この時点で何かおかしいと気付くべきだったのかなあとも思います。とはいえ久しぶりに会うと昔と印象が変わっているなんてことも珍しいことではないので、その時点では若干の違和感は覚えつつも一旦分かれることに。

 

オプザイルの襲撃が始まるぞ

数日して、Aからまた連絡が。文面でいいような内容の話をわざわざ電話でしてきたり、その電話中にもいくら稼いだだの自慢してきたり、鬱陶しいのオンパレード。

そして極めつけに、「会ってほしい人がいるから2日分の予定を空けておいてくれ。めったにお会いできる人じゃないから。」と。

しぶしぶバイト休みを使って会いに行ってみることにしました。待ち合わせは高そうなホテルのロビー。Aからバイナリーオプションの仕組みについて説明を受けながら1時間くらい経った頃、ついに親玉がやってきました。そいつは販売しているツールを使った場合のバイナリーオプションの勝率についてべらべらと早口で説明してきます。だいたい勝率は80%くらいだそうです。その後も人脈が広がるだとかその人脈の中でバブルを起こせるだのはっきり言ってきな臭いものだらけ。いろいろ説明されましたが要はおそらく無料ソフトをインストールしただけのUSBメモリをツールと称して売りつけたいわけです。その価格なんと約50万円。

一般大学生には高すぎて軽く引いていると「稼ぐならそれくらいのリスク背負えなきゃダメだよ」と。ツールを買わせるためならそれぐらいのことを平気で言ってくる連中なのです。ちなみにもし私がそのツールを購入していた場合、Aには紹介料として5,6万くらいが支払われていたそうです。大体10人くらい引きずり込めば元が取れるということなのでしょう。本人たちからは法律的にマルチ商法とかねずみ講ではないということを説明されましたが、端的に表せばその類に分類されることと思います。

彼らが言っていたのは、「投資は倍々ゲームだから早く始めるほど得」だということ。理論的には、元手が10万から始めたとして1年で30万、2年で60万、3年で120万、4年で360万、5年で1080万のように増えていくとのこと。数字と増える比率はうろ覚えなので多少間違っているかもしれませんがこんな感じだったように記憶しています。

多くの方は気づいたことかもしれませんが、そんなに稼げるわけありません。やり続けたらじきに国家予算すら越してしまうわけですから。20年後くらいの長者番付ランキングに彼らの名前が載るのが楽しみですね(棒読み)

後から調べて分かったことですが、プロの投資家でも年間で+10%の利益を出すことすら難しいようで、いかに先ほどの理論が破綻しているかがご理解いただけるかと思います。

話を戻します。そいつは嘘か真か忙しい人物らしく1時間程度で去っていきましたが、そのあとにも入れ代わり立ち代わり何人もやってきては投資の重要性を説いてきます。どいつもこいつも高そうなブランド物を身につけて私とAのもとへ。合間の時間でAはトレードの例として画面を見せてきたのですが、画面はあくまでもデモトレード。最初にAからの連絡が来てから2週間くらい経っていましたが、実際のトレード画面が送られてくることはありませんでした。実際に稼げてるなら一瞬でも見せてくれれば信ぴょう性も増したかもしれませんが。

余談ですが、この時にAから「(親玉)さんにお礼のメール送ったほうがいい。ツール買って始めるならいずれお世話になるから。」とメールを送るのを催促されました。

ところが、もし私が本気でツールを買うと決心したとしても1つ問題があります。その辺の大学生が50万円なんて即金で用意できるはずがありません。そのことを訪ねてみると、彼らが答えたのは「学生ローンからの融資」。借金してまでツールを買えということです。おまけには「このことは親に話してもどうせ理解されないだろうから言うな」と口封じを。よく知らない初対面の奴の話と親の言葉のどちらを信じるかなんて比べる間もありません。(実際には親に聞く間もなく詐欺だと直感しましたが)

ここで私はようやく「あ、やばいわ」と気づきながらも、行けるところまで行ってみようという決意を固めます。ここまでが1日目の話。

 

2日目に入り、学生ローンを使って50万を捻出させようとしてくるA。ちなみに高田馬場でした。自分は幸運にも学生ローンを利用するまでに財政的に困窮したことはなかったのでその辺りの事情にも疎かったのですが、彼はなんと目的を偽ってまで金を借りてくれと言ってきたのです。投資のためではなく、学費として使うからと。さすがに引いたので金を借りないこともツールを買わないこともAに伝えることにしました。そのあとAの他にも前日に会った奴らから説得されましたが、きっぱり断って帰宅。Aからは「今一歩踏み出せなかったらずっと無理だろうけどね」のようなダサい捨て台詞を吐かれました。買わせる直前までいって破談したのが悔しかったのでしょうか。そんなこんなで帰宅してからSNS関係も当然全ブロック。今後関わることは二度とないでしょう。ことの顛末はそんな感じです。

 

最後に

あまりの怪しさに私ですら途中で気づいてしまったのですが、もっと巧妙な集団だったら騙されていたかもしれないと思うとゾッとします。この記事ではAを悪者のように扱いましたが、もしかしたら彼も被害者の1人かもしれませんね。

昔の知り合いから投資を持ちかけられることなんて噂では何回か聞いたことがあったものの、まさか自分の身に降りかかってくるとは思ってもいなかったので、改めて気を付けなければと感じました。

恥ずかしながら私は投資関連には疎く、大した知識も持ち合わせていなかったので「もしかしたら本当に稼げるのかもしれない」と一瞬思ってしまったのですが、よくよく考えてみればそんな方法を簡単に広めるわけがないんですよね。ツール使ってちょっと取引やるだけで何十万も稼げるならとっくにみんなやっているでしょう。うまい話には裏があるってやつです。

後から考えてみて特にタチが悪いなあと感じたのは、「知り合いからの勧誘」であることと、「お金の使い道を具体的に想像させる」という2点です。全く知らない人間からのSNS上のメッセージだったら即ブロックでも済みますが、なまじ面識があるばかりに話を聞いてしまうと引きずり込まれやすくなってしまうのではないかと思います。

最初にAとご飯に行った時にも彼はしきりに「親孝行をしたい」とか「留学したい」というようなことを話していました。私も遅ればせながら大学進学を機に親孝行の大切さや留学への興味を持っていたばかりにその話を聞いて「もし稼げたら何に使おうかな」という気になってしまったのも良くありませんでした。実際に持ってもいない大金に目がくらんでしまうのは危険極まりないでしょう。

私は結局ツールを買わず、バイナリーオプションにも手を出さなかったので実際の勝率は分からないのですが、彼らの収入はおそらく投資ではなく勧誘による紹介料なのではないかと思っています。例え勝率が80%もあるからといっても、そんなに稼げるとは思えません。もし本当に稼げるとしても高校でちょっと一緒だったくらいの関係の奴に広めるとは思えませんからね。

 

新生活シーズンということで、この春から一人暮らしを始めるという方も数多くいるのではないかと思いますが、自由な反面さまざまな勧誘もやってくるので、マルチ商法に限らずタチの悪い勧誘には十分注意していただければと思う次第です。

特に注意してほしいのは、20歳を超えた辺り。記念すべき成人を迎えたことにより、そのような契約の責任を本人が負うことになるからです。未成年であれば契約の際に保護者の許可がいるため踏みとどまれる可能性がありますが、20歳を超えたことによって保護者の許可が必要なくなります。その上知識はほとんどないと言ってもいいため、勧誘する側からすればこの上ない相手というわけです。

 

 

あ、言い忘れてたことなのですが、彼らが私に言ってきた言葉の中で唯一合っていたのは、私が山田涼介似の顔だということですかね!!嘘ですごめんなさい!!

最後まで読んでいただきありがとうございました!それでは!

ロシアのオーバーテイクキングが日本に殴り込み。アーテム・マルケロフがスーパーフォーミュラに参戦決定。

こんばんは。taraです。

先日、TOYOTA Gazoo Racingの2019シーズンのモータースポーツ活動計画が発表されました。

その中で、チームルマンからロシア人ドライバーのアーテム・マルケロフがスーパーフォーミュラに参戦することが発表されました。ちなみに日本のトップフォーミュラで走る初のロシア人ドライバーとなります。

 

ご存知の方も多いかと思いますが、マルケロフは昨シーズンまでロシアン・タイムからF2に出走しており、ルノーのテストドライバーも務めていたほどの逸材。F1へのステップアップも噂されていたのですが、父親の逮捕(

ウィリアムズ入りがうわさされるマルケロフの父親が逮捕 - TopNews

)によりマイナスイメージがついてしまった印象。才能は疑いようがないだけに残念なニュースでした。

F1への道が事実上絶たれた彼の次なるカテゴリーとして噂に上がったのは日本のスーパーフォーミュラ。最初にこの話が出たのが昨年の11月末。(

アルテム・マルケロフ、2019年はスーパーフォーミュラに参戦? 【 F1-Gate.com 】

)

 この時点では12月の頭に行われるルーキーテストに参戦するだろうと予想していたのですが、開催されたテストに彼の姿はなく、日本で走る噂もなくなってしまったのかなあと残念に思っていました。

ところが先日、前述のビッグニュースが飛び込んできたためにSFを現地観戦する計画を建て始めているという次第です。

近年、SFのみならずSGTも含めて日本のトップカテゴリにF1、WEC等のトップドライバーの参戦が増えたということも彼が日本で走ることを決意した理由の1つかもしれません。バンドーン、ガスリーのように才能あふれる若手ドライバーの活躍も記憶に新しいところです。ここ数年で日本のモータースポーツは以前よりも世界とより密接になったのではないでしょうか。マルケロフのSF参戦を聞いた時、筆者は嬉しさや期待とともにそんなことも改めて感じました。これを機にさらにSFも盛り上がってくれればと期待しています。

 

話を本筋に戻して、彼の魅力について書いていこうと思います。

最大のストロングポイントはバトルセンス。筆者の拙い描写よりは実際に動画を見ていただいたほうが伝わるかと思うので2つほど昨年のF2からピックアップしました。

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 これは去年のF2バーレーンのセッテカマラとのバトル。オーバーテイクこそできなかったものの、チェッカーフラッグまで続いた見ごたえのあるバトルでした。

youtu.be

こちらは2018シーズンのオーバーテイク10選。マルケロフは動画内で3度(0:03,1:55,2:43)登場します。いずれも簡単ではないオーバーテイクを見せており、彼のバトルセンスの高さに加えて洞察力の高さも伺えます。

これに加えて深いブレーキングも持ち合わせており、まさに「オーバーテイク・キング」と呼ぶにふさわしいドライバーなのです。筆者はF1ではリカルドを応援しているのですが、彼を好きになったのも同じようにバトルの上手さに感動したからという経緯があります。

 

ヨコハマタイヤへの適応であったり、ここ数年のチームルマンの成績など多少の不安要素はありますが、総合的に見れば期待のほうが大きいと感じています。昨シーズンのルマンは山田エンジニアの急逝、フィッティパルディのWECでの負傷など多くの不運にも見舞われた分、今年は期するものがあるシーズンとなることでしょう。チームメイトになる大嶋選手とともに反撃を期待したいですね!ロシアン・タイム時代のチームメイトである牧野選手もNAKAJIMA Racingから参戦することが決まっており、こちらも目が離せなくなりそうです!

2018シーズンを振りかえろう

こんばんは。taraです。あけましておめでとうございます!

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

遅くなってしまいましたが、いろいろあった2018シーズンを振り返っていきたいと思います。

 

頭部保護デバイス「Halo」が導入されたり、ホンダPUの供給先がマクラーレンからトロロッソへスイッチしたりと、シーズン開幕前から期待やら心配やら入り乱れていましたね。

個人的には初の日本GP現地参戦を果たしたシーズンということで、今後も思い出深い年となることと思います。

 

さて、そろそろ本題に入っていきたいと思います。まずはチャンピオンシップの話題から。

昨年も終わってみればメルセデス、ハミルトンの強さが際立った年だったわけですが、それと対照的に後半戦のベッテルの失速も大きくクローズアップされることとなりました。

純粋なマシンのポテンシャルではメルセデスよりもフェラーリに分があるとの見方が強かった今年、ベッテルやチームの戦略ミスにフラストレーションの溜まったファンの方も数多くいたのではないでしょうか。

悪い面ばかりが目立ってしまった今年のベッテルでしたが、バーレーンGPは彼の実力が発揮されたレースと言ってもよかったのではないでしょうか。卓越したタイヤマネジメントでボッタスを抑え込んで優勝を果たしました。

フェラーリつながりでもう一つ。アメリカGPでライコネンが2013年以来の優勝を果たしました。これでライコネンはV10、V8、V6のエンジンそれぞれで勝利を収めた唯一のドライバーということになったようです。これまでベッテルの陰に隠れてなかなか結果を残せずに苦しい時を過ごしていましたが、このときは見事なストラテジーも相まって感動的な優勝を見せてくれましたね。来年は古巣のザウバーへ移籍してジョビナッツィとコンビを組むライコネン。今年の後半戦のパフォーマンスを見れば来年も一定の戦闘力はあるのではないでしょうか。

 

トップ3のメルセデスフェラーリレッドブルの戦いも面白かったのですが、中段争いもなかなか白熱していたのではないでしょうか。

暴れん坊2人(リザーブまで含めて3人)を擁し話題に事欠かなかったハース、ヒュルケンベルグサインツのコンビでコンスト4位を確保したルノー、スタートダッシュこそ決めたものの内部のゴタゴタや資金難で苦しんだかつての名門マクラーレン、夏休み中の破産騒動から見事な復活を遂げたレーシングポイント・フォースインディア、期待の新星ルクレールとなぜか責任を押し付けられるエリクソンが走ったザウバー、ホンダとのジョイント初年度、期待も課題もたくさんあったトロロッソ、そして少し遅れてマシン開発が最後まで思うように進まず、苦悩の一年になったウィリアムズと、悲喜こもごものシーズンでした。

レースはどうしてもトップ争い、チャンピオン争いや派手なクラッシュが大きく取り上げられがちですが、こういう争いにスポットライトを当てても面白いのではないかと思います。

 

話題を前述した「Halo」に移しましょう。実装前の段階では見た目のインパクトに関する話題が先行しましたが、メリットもデメリットも大きく出たシーズンになりました。導入初年度から完璧なデバイスというのも考えづらいですしこれからの改善に期待したいですね。

フォーミュラカーはドライバーの頭部がむき出しになる以上、その部分への衝撃はドライバーの生死に直結してしまいます。コックピットは技術の進歩で非常に強固なものになりましたが、ドライバーの頭部はヘルメットだけでは難しいものがあるわけですね。

ドライバーの頭部保護問題というのはフォーミュラカーでは定期的に挙がる話題ではありますが、キャノピーやシールドなどはドライバーの視界やコックピットからの脱出時の問題があったりと、実用化にはなかなかこぎつけられませんでした。現に最終戦アブダビGPでもマシンがひっくり返ったヒュルケンベルグが脱出できないという事件もありました。かなり前の話になりますが、1973年のオランダGPでのロジャー・ウィリアムソンの死亡事故の原因が火災が発生したマシンに閉じ込められてしまったことによるものであり、時代も環境も違えどこのような最悪のケースも起きてしまう可能性を多少は孕んだデバイスではあるのかな感じています。

とはいえF2スペインGPの日本人同士の接触や、ベルギーGPのスタート直後のクラッシュなど、Haloがなければ・・・というようなゾッとするシーンもありましたので、概ねHaloの導入は成功だったのではないかと思います。 

 

2019年シーズンは多少レギュレーションも変わり、勢力図の変化が予想されます。見所はたくさんありますが、今年以上に接戦になってくれるといいかなあ・・・と。

中でも注目はパワーユニットをホンダへスイッチしたレッドブルでしょうか。ドライバーもリカルドoutでガスリーinとなり、昨年以上にバチバチにやってくれるのではないかと期待しています。しかし今までのレッドブルルノーへの態度を見る限り、パワーと信頼性を両立できなければおそらくものすごいバッシングが来るでしょう。第4期のホンダとしてはこれ以上ない大きなチャレンジになると思いますが、期待の裏返しだと思うことにしたいと思います。

 

私としては今年は今まで以上にモタスポの知識を深めていければと思います。そして、多くの人にこのブログを見てもらえるように頑張っていきますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします!

(今年はもう少しモタスポ初心者の方にもわかりやすく解説できるようにさらに知識をつけていかなければ・・・)

今更ながらアブダビGPを振り返る

こんにちは。taraです。

遅くなってしまいましたがブラジルをしれっとすっ飛ばしてアブダビGPの振り返りです。

2018シーズンの振り返りに関してはまた後日やるつもりなので、今回は主にレースに関してやっていきたいと思います。


2018 Abu Dhabi Grand Prix: Race Highlights

 

見せつけた王者の強さ。戴冠後も勢いは衰えず。

メルセデス勢は明暗が分かれる

これまでチャンピオン獲得後のレースで勝利を収められずにいたハミルトンですが、2018シーズンになってついにその汚名を返上することになりました。今回のグランプリでは序盤からトップを独走し、ライコネンのストップによるVSC中にピットも済ませて完全勝利。アウトラップでフェルスタッペンの後ろに出たことにより本人は少し不安そうでしたが、終わってみればタイヤもしっかりマネージメントして危なげないレース運びでした。

対してボッタスはペースが上がらずに終わってみれば5位。ロシアでの一件があるとはいえ未勝利でシーズンを終えることとなり、不完全燃焼なレースとなりました。それから、ロングストレート後のターン8のシケインカットについては結局ペナルティがなかったようでこれも議論を呼びそうです。後述しますが、アロンソが同じコーナーをカットしたときには即座に5秒ペナルティが出ていたのを見ると不可解な裁定のように思えました。

 

ラストレースのマクラーレン勢。最後に見せつけた実力と意地。

トリプルクラウンを目指すアロンソフォーミュラeでの奮起を誓うバンドーン

ここ数戦はパフォーマンス不足が著しかったマクラーレンですが、最後に両ドライバーが意地を見せてくれました。アロンソはわずかにポイントには届かなかったものの最後にハミルトン、ベッテルと並んでドーナツターン。2010〜2013シーズン辺りを思い出して懐かしいとも思ったりもう少しこの3人の争いを見たかったとも思ったり…

対してバンドーンは順位こそ振るわなかったものの、レース中盤で見せたオコン、バンドーンとのスリーワイドのバトルは観客を熱くさせるものだったのではないでしょうか。

個人的には二人ともまだF1で走る姿を見ていたかったものですが、これからの二人の活躍を期待したいですね!アロンソは言わずもがなですが、GP2やスーパーフォーミュラを見ていた方ならバンドーンが才能豊かなドライバーであることは周知の事実かと思います。この二人をもってしても苦しいレースが続いているところに現在のマクラーレンの苦悩が表れていますね。来年はドライバーラインナップをサインツとノリスに一新しますが、光明は見えるでしょうか。

 

ラストレースでトラブル続発。

跳ね馬ラストレースのライコネンはリタイヤに終わる

オープニングラップでひっくり返ったヒュルケンベルグや6週目に電気系トラブルでリタイヤを余儀なくされたライコネンをはじめとして、リタイヤが5台と割と荒れたレースだったと言えるのでないでしょうか。

中でもトロロッソのガスリーは予選に続いてまたしてもPUトラブル。来季に向けて少し不安の残る幕切れとなりました。しかしシーズン中に見せたスペック3のパワーであったり、ターボにIHIがガッツリ絡んできたりと、来季のホンダPUに期待が高まっているのも事実でしょう。現時点ではまだなんとも言えませんが、これがパフォーマンスを高めるための開発であることを期待したいですね!

 

 

今回は2018シーズンの最終戦アブダビGPの振り返りでした。

今シーズンの途中から思いつきで始めた企画でしたが、来年はもっと更新頻度を高く内容も見られるものにしていくことを目標としたいと思います。

私個人としては、初めて日本GPを現地観戦した思い出深い年となりました。関東在住の貧乏大学生なもので金銭面での悩みは絶えませんが、できることなら来年以降も観戦を続けたいと思っています。現地でしか味わえない魅力もたくさんありますし!

 

前述しましたが、2018シーズン自体の振り返りはまたやろうと思っていますので、ぜひ見ていただけると嬉しいです!

それでは!

 

デッドヒートを制し二冠。今最もF1に近い?山本尚貴という男。

こんにちは。taraです。

先日、SUPER GTの最終戦が栃木県のツインリンクもてぎで行われました。

優勝したのは#8の「ARTA NSX」でした。チャンピオンの候補だった#100の「RAIBRIG NSX-GT」は3位チェッカー、#1の「KeePer TOM’S LC500」は4位でフィニッシュ、この結果#100がチャンピオンとなりました。ホンダにとっては2010年以来のタイトル獲得です。

ジェンソン・バトン選手にとっては2009年のF1チャンピオン以来の戴冠、山本尚貴選手にとってはスーパーフォーミュラに続く二冠達成となりました。

山本選手にとっては先日のスーパーフォーミュラの最終戦を思い出させるような息を呑むようなデッドヒートを制してのタイトルでした。彼はこの二冠により、F1への出走条件となるスーパーライセンスの発行条件を満たしました。

今回は、そんな「今最もF1で見たい日本人ドライバー」山本尚貴選手について語ってみたいと思います。

 

溢れる誠実さ。そこから付いたあだ名は「部長」。

まず一つ目は、彼の誠実な人柄。インタビューなどの彼の言動を通して特に伝わってくるのは、チームメイト、ライバル、そしてファンへのリスペクト。エゴイストの方が目立ちやすいレーシングドライバーの中で、彼の誠実さはむしろ珍しいとも感じます。

一部ではそんな彼の人柄から、ホンダの山本雅史MS部長と同じ名字ということあって「部長」というニックネームがつくほど。(本人はあまりよく思っていないようですが…)

「日本一速い男」といっても過言ではない彼ですが、それでも驕らないキャラクターは彼の魅力といっても良いのではないでしょうか。

悔し涙から嬉し涙へ。彼を変える二つの涙。

そんな山本選手ですが、ここまで順風満帆に来たわけではなく、悔しさも経験してきました。印象的だった二つの涙について話したいと思います。

まず一つ目に2012年のSUPER GT開幕戦。ファイナルラップまでトップを走っていた山本選手でしたが、あと半周というところで後ろを走るZENT SC430の名手立川祐路選手にオーバーテイクを許し2位でチェッカー。彼はこのレース後、悔し涙を流しました。当時のチームメイトであった伊沢拓也選手がずっと慰めていた様子が印象的でした。

そして二つ目に先日のSUPER GTの最終戦。チェッカー後にインタビューを受ける彼の目には、かつて流した涙とは別の涙が流れていました。紛れもなくチャンピオン獲得による嬉し涙。もしかしたら、不遇の時期を過ごしてきたホンダにタイトルをもたらした安堵感もあったのかもしれません。日本レース界のレジェンドである高橋国光さんや、チームメイトのジェンソン・バトン選手にまで「NSXの神様」と言わしめたのです。ホンダのエースとなった彼はもはや、日本を代表するドライバーになったと言っても過言ではないでしょう。

 

幾多もの感動的な優勝シナリオ。

彼の国内トップカテゴリでのチャンピオン経験は3回を数えます。今年獲った2つのタイトルの前に、2013年のスーパーフォーミュラでチャンピオンを獲得しています。

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チャンピオン決定レースとなった2013年の最終戦

私は当時現地で見ていましたが、雨が降ったり止んだりと本当に難しいコンディションの中、何度もピンチを迎えながら意地でポジションを守りきった姿に感動したことをはっきり覚えています。

youtu.be

これは今年のスーパーフォーミュラの最終戦

どちらのレースも最後までどう転ぶかわからない本当にエキサイティングなレースでした。チャンピオン決定のレースに印象的なパフォーマンスを見せてくれるところも彼の魅力。感動的な優勝ばかりなのです。

 

彼をトロロッソで見てみたい!

ここからはただの希望垂れ流しなのですが、トロロッソのシートに山本選手を乗せて欲しいなあと思っています。

年齢的には少し厳しいかもしれませんが、ホンダもおそらく2014年の小林可夢偉以来の日本人ドライバーの誕生を望んでいるはず。トロロッソのシートの2枠目にはハートレー残留やアルボンの起用など様々な噂がありますが、個人的には山本選手の抜擢もあるのではないかと。これが「今もっともF1に近い日本人ドライバー」と書いた理由です。

F1ドライバーや将来のF1ドライバーの参戦によって一時期よりも世界との距離が縮まりつつある日本のトップカテゴリ。もし山本選手がF1へ行くことになれば、その距離はさらに近いものになるのではないでしょうか。

メキシコGPを見て思うこと

 

こんばんは。taraです。

贔屓のサッカーチームが久しぶりに勝利を納めてご機嫌です。

それでは、メキシコGPを振り返っていきたいと思います。

 

メルセデスの不調

苦しみながらもファンジオと並ぶ5度目の戴冠

金曜日のフリー走行から調子の悪かったメルセデス。奇しくも去年と同じメキシコでチャンピオンを決めたハミルトンでしたが、チームメイトのボッタスと共になかなか険しいグランプリとなりました。

ハミルトンのドライバーズタイトルが確定し、残るはフェラーリとのコンストラクターズのチャンピオン争い。結果次第では次戦のブラジルGPに決まる可能性もありますが、果たしてどうなるでしょうか。

 

明暗の別れたレッドブル

終わりの見えないリカルドのトンネル、大器の片鱗を見せるフェルスタッペン

予選ではリカルドがポールポジション、フェルスタッペンが2番手と2013年のアメリカ以来となるフロントロー独占となったレッドブル

しかし決勝ではバッテリーのトラブルでリタイヤとなったリカルドに対し、スタートでトップに立ちそのまま優勝したフェルスタッペンと、明暗が分かれました。

すでに今季限りでレッドブルを離脱することが決まっているリカルドですが、ルノーへの移籍を発表したベルギーGP以降7戦で4度のリタイヤと、長いトンネルを脱することができていません。

来季はワークスとはいえ現時点ではレッドブルよりも戦闘力の劣るルノーのマシンに乗ることになるリカルド。次に彼の笑顔と表彰台でのシューイを見られるのはいつになるのでしょうか。

対してシーズン序盤こそ歯車が噛み合わなかったものの、シーズン後半になるにつれて一気に調子を上げてきたフェルスタッペン。

鈴鹿アメリカ、メキシコと3戦連続の表彰台で、ドライバーズランキング3位も狙える位置につけました。

来季はレッドブル・ホンダのエースとなるであろうフェルスタッペン。ハミルトンの6度目の王座を阻む男となるでしょうか。

 

なんとか入賞も、課題の残ったトロロッソ

コンストラクターではザウバーに抜かれ9位後退

ロシア、日本、アメリカで使用したホンダのパワーユニット「スペック3」から「スペック2」へと戻してメキシコGPを戦ったトロロッソ・ホンダ。

(スペック2を使った理由に関してはこちら→

ホンダF1、メキシコGPで“スペック2”エンジンを使った理由 【 F1-Gate.com 】

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ガスリーが10位、ハートレーは5秒ペナルティもあり14位という結果になりました。

なんとか入賞は果たしましたが、最近のレースで課題となっているストラテジーの問題をここでも露呈しました。

この結果、コンストラクターズランキング9位へ後退。

来年のシートのもう1枠がアルボンに決まったとの噂もあり、窮地に立たされたハートレー。最近のコメントにも、フラストレーションが溜まっているように感じられます。残り2戦、ザウバーを再逆転するためにも、この男の奮起が期待されます。

 

 

この記事の中では取り上げませんでしたが、バンドーンの8位入賞や、ヒュルケンベルグの今季5度目の「Bリーグ」優勝など、見所の多かったメキシコGP。

2018シーズンも残すところはブラジル、アブダビの2戦となりました。今季限りでF1そのものやチームを離れるドライバーも増えてきていますが、そのドライバーたちにも悔いのないようなレースを期待しましょう!