Tara’s box cafe

モータースポーツを中心に、自分なりの解説を試みるブログです。

カナダGPを振り返ろう

こんばんは。taraです。

今回はカナダGPを振り返ります。

話題を独占したベッテルのペナルティについても自分なりの解釈を述べようと思いますが、スポットライトが当たらなかった部分にも注目して話を進めていこうと思います。

 

(決勝リザルト)

F1 2019 第7戦カナダGP | Results | Motorsport.com

 

(ハイライト)

2019 Canadian Grand Prix: Race Highlights - YouTube

 

公式ハイライトの低評価率を見てもわかるように、議論を呼ぶようなグランプリとなってしまいました。

 

 

まずは48週目、問題となったベッテルのコースオフのシーンから。

(公式ハイライトは3:07あたりから)

ターン3への進入でベッテルがコースオフ。グラスからコースに復帰しますが、後ろからオーバーテイクを試みたハミルトンの進路をふさぐような格好になり、この行為によって5秒ペナルティが課せられました。

名目は「Unsafe re-enrty and forcing another driver off the track」

つまり、「危険なコース復帰及び他のドライバーをコース外へと追いやった」ということになりました。

ベッテルのコース復帰時のライン取りにおいては様々な議論がされていますが、私個人としてはカウンターを当てた結果によるものだと思っています。芝生から復帰するときにはもちろんステアリングを左に切るわけですが、コースに戻るときにカウンターを当てなければそのままスピンしていた可能性が高いのではないかと考えます。コースに復帰した時にはすでにハミルトンがアウトから来ていて、結果的に白線の外まで追いやってしまったということになってしまったのではないかと。

ペナルティに関しては進路をふさいでしまった、ハミルトンを減速させたということが理由として大きかったために厳しい裁定ではありますが出てもおかしくなかったように思います。しかし問題なのは、過去の裁定との一貫性のなさ。2016年のモナコではハミルトンとリカルドのバトルにおいて同じような場面がありましたが、その時はノーペナルティ。

youtu.be

 

ヌーベルシケインへの進入でハミルトンは曲がり切れずシケインカット。後ろから来ていたリカルドはオーバーテイクを試みますが、ハミルトンがレコードラインに戻ってきたために減速し接触を回避しました。

 

 

少し話題を変えて、ネット上で見かけたベッテルがレース中にどんな走りをしていたのかをまとめていた記事があったのでご紹介させていただきたいと思います。

f1vettel.blog.fc2.com

ベッテルのミスから生まれた状況なのだからペナルティは妥当」というような意見も見かけましたし実際間違っていないとは思いますが、この記事を読むとベッテルに勝ってほしかったかなあと思ってしまいます。

メルセデスの連勝で始まった今シーズン、やっとその流れを止められるかもしれないと思った矢先の5秒ペナルティ。燃費も苦しい中でのこのペナルティはあまりにも重すぎました。ハミルトンもこんな形での決着は望んでいなかったと思います。その証拠にこの記事内でもハミルトンがPUのパワーアップを無線で訴えていたという記述もあります。両者にとってスッキリしない形での決着となりました。

 

 

グランプリ後の話題はこの一件は独占してしまったので、あまりスポットライトの当たらなかった点についても触れていこうと思います。

まず取り上げたいのは、母国GPだったストロールの活躍。FP3のトラブルの影響もあって予選は18番手と出遅れてしまいましたが、決勝ではピットストップで後ろに出てきたガスリーを長い間抑え込むなどの好走を見せ、レース終盤にはタイヤが終わっていたサインツオーバーテイクして9位入賞。個人的には母国GP補正もあってドライバーオブザデイにもふさわしい活躍だったと思っています。

そして次に、ルノー勢2台も素晴らしいレースをしたと思っています。

予選ではリカルドが4位と大健闘。ワークスとしては2010年の日本GPのクビサ以来なんと9年ぶりのセカンドローを獲得しました。ヒュルケンベルグも3強の後ろにつける7位からスタートを切り、リカルド6位、ヒュルケンベルグ7位と今シーズン初のダブル入賞。リカルドはレース序盤にボッタスとのバトルシーンを展開し、ヒュルケンベルグはレース後半にリカルドに迫るペースで走行を続けました。チームオーダーが出たため順位に変動はありませんでしたが、ペースから見れば逆転していてもおかしくはなかったでしょう。ワークスチームとしてはカスタマーのマクラーレンに先行を許している状況下でこれ以上の足踏みは許されない中、今後に向けて明るい話題になったのはないでしょうか。

 

 

日本時間では深夜ということで、眠い目をこすりながら見られていた方もいらっしゃるかもしれませんが、なんともスッキリしない終わり方となってしまいました。ペナルティに関しては賛否両論ありますが、もちろんベッテルもハミルトンも全力を出して戦った結果ではあるので、表彰式のハミルトンへのブーイングは頂けなかったなと思っています。(あれがFIAの裁定に関してのブーイングであれば理解できますが)

何はともあれ、メルセデスが開幕から7連勝に記録を伸ばしたというのが事実で、リードがさらに広がる結果になりました。メルセデス以外がポディウムの中央に立つのはいつのことになるでしょうか。