F1スラングを学ぼう
こんばんは。taraです。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。(遅すぎ)
更新が途絶えておりましたが、面白そうなネタを見つけたので久しぶりに書こうかと思います。
発端はDAZN、J SPORTSなどのレース実況でもおなじみのサッシャさんのこのツイート。
英語ですが… #F1 で使われるレース用語を説明した記事。勉強になります!グーグル翻訳などを使って読んでみるのもアリかもしれません! #f1jp @F1 #f1dazn @DAZN_JPN https://t.co/Wu3RRsOsGt
— サッシャ Sascha (@sascha348) 2020年2月10日
記事はこちらです↓
ご存知かもしれませんがF1で使われるスラングは辞書に書いてある意味から離れているものも多く、意味を理解しづらいところもあります。公式がこうやって用語を解説してくれるのは新規ファンの方にとってはありがたいと思いますし、すでに知っているという方も理解を深めるのに役立つのではないかと思います。
自分は現在大学で英語を専攻しているのですが、そもそも英語に興味を持ったきっかけというのがF1との出会いで、「チームラジオ聴き取ってみたい!」とか「インタビューの内容を理解したい!」というところから出発しました。かなり独特な理由なのは自負しているのですが、それが大きな英語学習のモチベーションになっていたというのも事実なので、もし英語を勉強するやる気が出ないという方は好きなことと関連付けてみると勉強を進めやすいかもしれませんね。
そんなわけで今回は、F1公式が挙げた18個のスラングを訳してみたいと思います。(意訳、誤訳等あるかもしれませんがその時は訂正していただけると幸いです)
公式ページの順に沿って進めるので、照らし合わせながら見ていただければと思います。
1.アンダーカット(undercut)
意味:前車を抜きあぐねているときに先にピットインし、新しいタイヤでペースを上げることによって前車がピットインしたときに逆転を試みるという戦略。
例文:“He’s going to try to use the undercut to get ahead”
(彼は前に出るためにアンダーカットを試みるだろう)
これと間違えないように:ツーブロックの髪型(アメリカではツーブロックのヘアスタイルをundercutと呼ぶようです)
2.マーブル(marbles)
意味:コーナリング中のタイヤから剥がれた小さなラバーのこと。レコードラインの外に溜まる。レース中に踏んでしまうと、タイヤと路面の接地に悪影響を及ぼし、それによりグリップを低下させる。しかしレース終了後にマーブルを踏むのはむしろ有効な戦略であり、のちの重量計測で違反にならないために利用されることもある。
例文:“I got onto the marbles in the hairpin, went a bit wide and got the tyres dirty”
(ヘアピンでマーブルに乗ってしまったことで膨らんでしまいタイヤを汚した)
これと間違えないように:ビー玉(marblesは本来ビー玉という意味を持ちます)
3.ダーティエアー、クリーンエアー(dirty air/clean air)
意味:ダーティエアーとは、前の車が起こす空気の渦によってダウンフォースが減少し車の空力性能が落ちること(乱気流という意味を表すタービュランスという言葉もセットで用いられることがある)。クリーンエアーとは前を走る車がいないことで理想的な空力で走れる状態のことを言う。
例文: “I tried to get past but I was stuck in his dirty air. But once he pitted and I got some clean air, I could start to put in some decent laps”
(彼をオーバーテイクしようとしたが、彼のダーティエアーにはまってしまった。しかし彼がピットに入ってからはクリーンエアーを得たので、それから数週はいいペースで走れるようになった)
これと間違えないように:大気汚染問題
4.ボトミング(bottoming)
意味:簡潔に言うなら、車体の下部が路面に触れているときのことを言う。スパのオールージュ→ラディオンをはじめとした路面のバンプや上り坂、坂の頂上などで起きることが多い。2015年以降、マシンの底面にはチタンのスキッドブロックが使われるようになり、ボトミングの際には火花が見られるようになった。
例文: “The car had a good balance, although on my qualifying lap, it was bottoming and I lost some time”
(車のバランスはよかったけど、アタックラップ中にボトミングを起こしてタイムをロスしてしまったね)
これと間違えないように:お尻を意味するスラングのbottom(自信なし)
(原文:Anything involving the gluteus maximus.)
5.ブリスター、グレイニング(blistering/graining)
意味:ブリスターとは、高温になったカーカス(タイヤの内部)と低温のままのサーフェイス(タイヤの外部)の温度差がタイヤの中で気泡を生んでしまい、結果的にグリップが低下してしまう状態のことを言う。グレイニングとはその逆の状態で、カーカスの温度が低くサーフェイスの温度が高くなっていることを言う。(ブリスターやグレイニングはタイヤに黒い筋が入ることから中継映像で確認できることも多い)
例文: “We were struggling a little more than Ferrari with the tyre blistering”/ "I had a lot of graining on my tyres because we went out on the soft in very cold conditions and they lost temperature”
(我々はフェラーリよりも少しタイヤのブリスターに苦戦したね/ タイヤのグレイニングがひどかったね。温度が低かったからソフトタイヤをうまく作動させられなかったよ)
これと間違えないように:水ぶくれのときに履く靴下(?)/(謎)
(原文:Something that requires a verruca sock in the case of blistering, or something to do with trees in the case of graining.)
6.outperforming the car
意味:ドライバーの実力がマシンの限界を突破した時に用いられる。近年ではフェルナンド・アロンソや、1984年、モナコGPで当時トールマンのアイルトン・セナが見せたパフォーマンス、2008年イタリアGPで当時トロロッソのセバスチャン・ベッテルが見せたパフォーマンスなどが挙げられる。
例文: “Fernando Alonso outperformed his car to qualify third”
(フェルナンド・アロンソはマシンの実力以上のものを引き出し予選3番手を獲得した)
これと間違えないように:F1マシンよりも速く走ること。不可能です。
7.バックマーカー(backmarker)
意味:周回遅れの車のこと。ごくまれにトップのドライバーを撃墜することがある。
例文:“That backmarker blocked me and completely ruined my race”
(あのバックマーカーに邪魔されたからレースは台無しだよ)
これと間違えないように:背中にタトゥーを入れた人
8.ポールシッター(polesitter)
意味:予選で1位を取ったドライバーのこと
例文:“Polesitter Lewis Hamilton got away cleanly to hold the lead into the first corner”
(ポールシッターのルイス・ハミルトンがリードを保って1コーナーへと飛び込んでいきます)
これと間違えないように:中世の拷問の形式
9.タイヤの崖(falling off the cliff)
意味:タイヤの供給メーカーがピレリになった2011年シーズン以降よく耳にするようになった言葉。タイヤのグリップ力が急激に低下し、ペースが落ちてしまうことを言う。
例文:“In the second stint my tyres fell off a cliff and I was forced to pit earlier than planned”
(セカンドスティントではタイヤの崖が来てしまい、予定よりも早くピットに入ることを余儀なくされた)
これと間違えないように:(謎)
(原文:Anything to do with lemmings.)
(追記:レミングという動物が集団で崖から落ちるという伝説があるそうで、そこから由来しているようです。twitterで教えていただいた方、ありがとうございました!)
10.フラットスポット(flatspot)
意味:フロントタイヤをロックさせると回転が止まったままコースに沿って進むため、その部分が平らに摩耗してしまう状態。車の振動にもつながってしまう。
例文:“Unfortunately I had to pit after I got a flatspot, which took away any chance I had of getting on the podium”
(不運にもピットストップの後にフラットスポットができてしまい、ポディウムのチャンスを逃してしまったよ)
これと間違えないように:顔の傷(自信なし)
(原文:An unsightly facial blemish.)
11.リフトアンドコースト(lift and coast)
意味:レース終盤で燃料が足りない時、エンジニアからドライバーに「リフトアンドコーストしてくれ」という指示が飛ぶことがある。ストレートエンドなどでスロットルを戻し、惰性で走ることによって燃費を稼ごうというものである。当然ながらペースは落ちてしまう。
例文:“I had to lift and coast if I wanted to save fuel and make it to the end”
(燃料をゴールまで持たせるためにリフトアンドコーストしなければいけなかったよ)
これと間違えないように:海岸のエレベーター
12.ブレーキバイアス(brake bias)
意味:ドライバーのフィーリングや路面の状況によって前輪と後輪のブレーキの利き具合を調整できるシステム。例えばウェットの路面の場合、フロントタイヤのロックを避けるためにブレーキバイアスをリアに寄せることが多い。ほかにも、燃料の変化やタイヤの摩耗度合いによってもブレーキバイアスを変えることもある。オンボード映像でもステアリングのモニターにブレーキバイアスが表示されているのを確認できる。
例文:“I had to move the brake bias during the race to deal with the tricky conditions”
(レース中は難しいコンディションに対処するためにブレーキバイアスを動かす必要があったね)
これと間違えないように:APよりもブレンボのブレーキを好むドライバー(biasには傾向などの意味があります)
13.DRS
意味:2011年から導入されたシステムで、リアウィングのフラップを開けることでストレートスピードを向上しオーバーテイクを促進するデバイス。たまに開きっぱなしになるトラブルも見られる。
例文:Lewis was quite close so he got DRS down the straight”
(ルイスは前の車に接近していたのでストレートでDRSを使った)
これと間違えないように:クリケットの判定レビューシステム(サッカーで言うVARみたいなものなんですかね?)
14.パワーユニット(power unit)
意味:2014年ごろからよく使われるようになった言葉で、それまでのエンジンとほぼ同義で用いられる。ICE,TC,MGU-H,MGU-K,ES,CEの6つのパーツから構成され、従来の働きに加えて電気を活用するハイブリッド化が進んだ。ピークパワーは1000馬力に達するとの噂も。
例文:“The Mexico Grand Prix runs at high altitude, which puts a lot of strain on the power unit”
(メキシコGPの開催地は標高が高く、パワーユニットには高い負荷がかかる)
これと間違えないように:ワット
15.ボックス(box)
意味:「ボックス」という言葉がドライバーに指示された場合、それはピットストップを行うというサイン。ちなみに語源はドイツ語でpitstopを意味するBoxenstoppらしい。
例文:“Okay Lewis, so box this lap, box, box”
(ルイス、ピットに入ってくれ。ボックスだ)
これと間違えないように:誰かの頭を殴ること(ボクシングの語源はこれだと思われます)
16.グリーントラック(green track)
意味:金曜日のフリー走行1回目では路面にゴミや砂ぼこりが落ちていることも多く、グリップに苦しむチームやドライバーもよく見られる。F1以外にもレースを開催するサーキットではあまりないが、市街地コースやあまりレースを開催しないサーキットではこのような傾向がある。走り込んでタイヤのラバーがレコードラインに乗ることをラバーオンなどと表現する。
例文:“The track was a bit green this morning, but it seemed to rubber in as the day went on”
(今朝はまだ路面が汚れているが、セッションが進むにつれてラバーが乗るようになるだろう)
これと間違えないように:いくつかのマリオカートのコース
17.(tankslapper)
調べたのですがいまいち理解できませんでした…
知識不足で申し訳ありません
18.オーバーステア、アンダーステア(oversteer/understeer)
意味:オーバーステアはコーナリング中にリアタイヤのグリップが不足している状態。アンダーステアはこの反対でフロントタイヤのグリップが不足している状態。ドライバーが操作しているステアリングの舵角よりも車が曲がっていない状態のことを言う。偉大なラリードライバーであるヴァルター・ロールの言葉を借りて言い換えると、「壁に向かってドライブしていればアンダーステア、当たっていたらオーバーステアだ」。
例文:“The car was oversteering in some corners and understeering in others”
(この車はいくつかのコーナーでオーバーステアで、残りのコーナーではアンダーステアだよ)
これと間違えないように:牛に乗るときの新たなアプローチ
一通りやってみて思いましたが、知識不足、英語力不足を痛感させられました…
「ここはこういう意味なんじゃ?」というような意見がありましたらコメント欄によろしくお願いします!
オーストリアGPを振り返る
こんばんは。taraです。
今回はオーストリアGPを振り返ります。
(決勝リザルト)
2019 Austrian Grand Prix: Race Highlights - YouTube
(ハイライト)
F1 2019 第9戦オーストリアGP | Results | Motorsport.com
まず初めに、レッドブル・ホンダ初優勝おめでとうございます!!
今年はジョイント初年度ということで、なかなか苦戦していたシーンも多かったですがレッドブルの地元での初勝利は今後のチームの士気を上げるのにふさわしいものになったことでしょう。
ルクレールとの一件に関しては難しい場面ではあったと思いますが、ブレーキングからターンインにかけてのタイミングで並走状態になっていたことがノーペナルティだった理由なのではないかと考えます。
一方では、コース外へとエスケープしたルクレールに対してこんな意見もありました。
元F1ドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサのツイートです。
It was a superb race👏 Let’s not forget though that the driver on the outside can and should back off at one point, but obviously with asphalt run offs no one does...hoping the guy inside gets penalized for forcing them off the track🤔#LetThemRace pic.twitter.com/MdjNi8EkMf
— Pedro de la Rosa (@PedrodelaRosa1) 2019年6月30日
「素晴らしいレースだった。しかし忘れてはいけないのは、ルクレールはあのタイミングではスロットルを戻すべきだった。でもアスファルトのランオフエリアでは誰もやらないだろう。フェルスタッペンが追い出したことによってペナルティを受けるのを狙ってね。」
ざっくりとした意訳ですがおおよそこんな感じです。
実際に現代ではコース外が舗装されたアスファルトになっていることも多く、スロットルを戻してコース内に留まるメリットが減っているとは言えます。加えてカナダ、フランスでもあったように、他のドライバーをコース外に押し出すという行為がペナルティに繋がっていたという前例を考えれば、ルクレールがあのラインを取ったのも納得できます。
個人的には最近の基準ではペナルティが出てもおかしくないオーバーテイクだと思っていたので心の準備はしていましたが、ノーペナルティで良かったです。
トップ争い以外にも目を移していきましょう。まずは22週目、ベッテルのピットインのシーンから。2位を走っていたボッタスがピットイン。4位まで上げてきていたベッテルも同じ週にピットへと向かいました。しかしメカニックの無線トラブルにより指示が伝わっておらず、タイヤが用意されていませんでした。位置関係的にはベッテルがピットに入ったことによってボッタスのリリースが遅れたため、タイミングはベストではあったのですが結果には結び付きませんでした。あのミスによって少なくとも7~8秒は失っていたので、結果論ではありますがボッタスにも届いていたのではないかと思います。
一方のメルセデスも今回は大苦戦を強いられました。ボッタスは風の影響もあったとはいえFP2でクラッシュ、ハミルトンはターン1へのアプローチに苦しみ、ピットイン時にフロントウィングを交換。開幕からの連勝記録も8でストップ。バーレーン、カナダ辺りでは純粋なスピードで負けてはいたもののラッキーな形で勝利を拾ってきましたが、ついに連勝記録が途絶えました。チャンピオンシップではすでに独走態勢に入っていますが、これからフェラーリやレッドブルの追撃を振り切れるか注目です。
入賞圏内のトピックとしては、アルファロメオが今シーズン初のダブル入賞。ライコネンは2戦連続で今シーズン6度目の入賞、ジョビナッツィはようやく初ポイントを獲得しました。特にジョビナッツィはここ数戦調子を上げてきていたので、ようやく結果につながったという印象。なかなか流れに乗れずにライコネンに水をあけられていましたが、これで少し一安心といったところでしょうか。レース後には断髪もしたようで、イメージも一新となるでしょうか。
ということでオーストリアGPを振り返りました。レッドブル・ホンダの初優勝ということもありましたが、贔屓目抜きに見ても今シーズンで一番面白いレースだったのではないかと思います。一緒に開催されていたF2でもレース1で松下選手が優勝、レース2でもオーバーテイクショーで5位に入るなど、エキサイティングなレースが多い週末でした。
次は2週間後にイギリスGP。ほぼ完敗とも言ってよい結果に終わったメルセデスは、ハミルトンの地元で挽回できるでしょうか。そしてここ2戦上位を脅かしているマクラーレンも好調を維持できるでしょうか。
それでは!
フランスGPを振り返ろう
こんばんは。taraです。
今回はフランスGPを振り返ります。
(決勝リザルト)
F1 2019 第8戦フランスGP | Results | Motorsport.com
(ハイライト)
2019 French Grand Prix: Race Highlights - YouTube
振り返っていきたいと思うのですが、またしてもメルセデスのワンツーによりほぼトップ争いは割愛しようと思います。
唯一挙げるとすれば終盤にタイヤが苦しくなったボッタスをルクレールがつついたくらいでしょうか。
今回の目玉はマクラーレンでしょう。予選ではレッドブルのフェルスタッペンを脅かす5位と6位を獲得、決勝ではサインツが6位、ノリスはトラブルを抱えながら7位をキープ。ファイナルラップのバトルでにより順位を落としましたが、後述するリカルドのペナルティにより9位でフィニッシュ。ドライバーオブザデイも獲得しました。ここ数年苦しみ続けてきた名門でしたが、徐々に復活の兆しを見せています。
レース自体はあまり動きがなかったので話題もあまりないのですが、見どころとしてはファイナルラップの7位争いが熱かったのではないかと思います。
Why Ricciardo Received Two Penalties | 2019 French Grand Prix - YouTube
リカルドはレース結果に+10秒のペナルティを受けましたが、内訳としてはノリスとのバトル時にコースを離れ、ノリスを押し出すような形で復帰したことに対して5秒ペナルティ、その後のストレートでライコネンをコース外からオーバーテイクしたとして5秒ペナルティの2つでした。
結果的にはペナルティにより入賞を逃したリカルドでしたが、あのバトルは見ていて興奮しましたし見ている側からしたら盛り上げてくれたのではないかと思います。本人もレース後のコメントはどちらかといえばポジティブなものだったように思います。
リカルド「ポイント圏外は残念だが、ポジションを守るより失敗を恐れずにアタックしたかった」:ルノー F1フランスGP日曜
今回は短いですがこの辺で。それでは!
カナダGPを振り返ろう
こんばんは。taraです。
今回はカナダGPを振り返ります。
話題を独占したベッテルのペナルティについても自分なりの解釈を述べようと思いますが、スポットライトが当たらなかった部分にも注目して話を進めていこうと思います。
(決勝リザルト)
F1 2019 第7戦カナダGP | Results | Motorsport.com
(ハイライト)
2019 Canadian Grand Prix: Race Highlights - YouTube
公式ハイライトの低評価率を見てもわかるように、議論を呼ぶようなグランプリとなってしまいました。
まずは48週目、問題となったベッテルのコースオフのシーンから。
(公式ハイライトは3:07あたりから)
ターン3への進入でベッテルがコースオフ。グラスからコースに復帰しますが、後ろからオーバーテイクを試みたハミルトンの進路をふさぐような格好になり、この行為によって5秒ペナルティが課せられました。
名目は「Unsafe re-enrty and forcing another driver off the track」
つまり、「危険なコース復帰及び他のドライバーをコース外へと追いやった」ということになりました。
ベッテルのコース復帰時のライン取りにおいては様々な議論がされていますが、私個人としてはカウンターを当てた結果によるものだと思っています。芝生から復帰するときにはもちろんステアリングを左に切るわけですが、コースに戻るときにカウンターを当てなければそのままスピンしていた可能性が高いのではないかと考えます。コースに復帰した時にはすでにハミルトンがアウトから来ていて、結果的に白線の外まで追いやってしまったということになってしまったのではないかと。
ペナルティに関しては進路をふさいでしまった、ハミルトンを減速させたということが理由として大きかったために厳しい裁定ではありますが出てもおかしくなかったように思います。しかし問題なのは、過去の裁定との一貫性のなさ。2016年のモナコではハミルトンとリカルドのバトルにおいて同じような場面がありましたが、その時はノーペナルティ。
ヌーベルシケインへの進入でハミルトンは曲がり切れずシケインカット。後ろから来ていたリカルドはオーバーテイクを試みますが、ハミルトンがレコードラインに戻ってきたために減速し接触を回避しました。
少し話題を変えて、ネット上で見かけたベッテルがレース中にどんな走りをしていたのかをまとめていた記事があったのでご紹介させていただきたいと思います。
「ベッテルのミスから生まれた状況なのだからペナルティは妥当」というような意見も見かけましたし実際間違っていないとは思いますが、この記事を読むとベッテルに勝ってほしかったかなあと思ってしまいます。
メルセデスの連勝で始まった今シーズン、やっとその流れを止められるかもしれないと思った矢先の5秒ペナルティ。燃費も苦しい中でのこのペナルティはあまりにも重すぎました。ハミルトンもこんな形での決着は望んでいなかったと思います。その証拠にこの記事内でもハミルトンがPUのパワーアップを無線で訴えていたという記述もあります。両者にとってスッキリしない形での決着となりました。
グランプリ後の話題はこの一件は独占してしまったので、あまりスポットライトの当たらなかった点についても触れていこうと思います。
まず取り上げたいのは、母国GPだったストロールの活躍。FP3のトラブルの影響もあって予選は18番手と出遅れてしまいましたが、決勝ではピットストップで後ろに出てきたガスリーを長い間抑え込むなどの好走を見せ、レース終盤にはタイヤが終わっていたサインツをオーバーテイクして9位入賞。個人的には母国GP補正もあってドライバーオブザデイにもふさわしい活躍だったと思っています。
そして次に、ルノー勢2台も素晴らしいレースをしたと思っています。
予選ではリカルドが4位と大健闘。ワークスとしては2010年の日本GPのクビサ以来なんと9年ぶりのセカンドローを獲得しました。ヒュルケンベルグも3強の後ろにつける7位からスタートを切り、リカルド6位、ヒュルケンベルグ7位と今シーズン初のダブル入賞。リカルドはレース序盤にボッタスとのバトルシーンを展開し、ヒュルケンベルグはレース後半にリカルドに迫るペースで走行を続けました。チームオーダーが出たため順位に変動はありませんでしたが、ペースから見れば逆転していてもおかしくはなかったでしょう。ワークスチームとしてはカスタマーのマクラーレンに先行を許している状況下でこれ以上の足踏みは許されない中、今後に向けて明るい話題になったのはないでしょうか。
日本時間では深夜ということで、眠い目をこすりながら見られていた方もいらっしゃるかもしれませんが、なんともスッキリしない終わり方となってしまいました。ペナルティに関しては賛否両論ありますが、もちろんベッテルもハミルトンも全力を出して戦った結果ではあるので、表彰式のハミルトンへのブーイングは頂けなかったなと思っています。(あれがFIAの裁定に関してのブーイングであれば理解できますが)
何はともあれ、メルセデスが開幕から7連勝に記録を伸ばしたというのが事実で、リードがさらに広がる結果になりました。メルセデス以外がポディウムの中央に立つのはいつのことになるでしょうか。
フライアウェイ4戦を終えて見えてきた勢力図とは(後編)
こんばんは。taraです。
今回はフライアウェイ4戦を終えての振り返りの後編です。
前編はこちらからご覧ください。
今回は5~10位のチームを振り返っていきます。
(※表の数字は開幕戦からの順位を表しています。FLはファステストラップ、Rはリタイヤを表します)
レーシングポイント(17 points)
セルジオ・ペレス 13-10-8-6 13 points
ランス・ストロール 9-14-12-9 4 points
名称をフォースインディアからレーシングポイントへと変更し、ストロールが新たに加入して迎えた新シーズン。ペレスは得意のアゼルバイジャンで6位入賞と、しっかりチャンスを結果へと結びつける勝負強さを見せました。中団グループでは巡ってきたチャンスを上位入賞に結びつけられるかによってランキングに大きく影響するので、ペレスのようなドライバーは心強いでしょう。
その点ではストロールにも共通しているところはあるのではないでしょうか。ウィリアムズ時代にはアゼルバイジャンで自身初の表彰台を経験するなど、荒れたレースでしっかりと結果を残してくる印象のあるドライバーです。(同い年なので陰ながら応援してます)
フォースインディア時代からそうですが、ストレートスピードに重きを置いた高速サーキット向きの直線番長マシンというスタンスは一種の戦い方として確立されているように感じますし、そのような戦い方をするチームがあるのも面白いなと感じます。見ている人へのインパクトも強いですし、今後もこのようなスタンスのチームがいてほしいなと感じます。
アルファロメオ(13 points)
キミ・ライコネン 8-7-9-10 13 points
アントニオ・ジョビナッツィ 15-11-15-12 0 points
ライコネンはさすがともいうべき安定感で連続入賞を果たしています。今年の中団グループは例年に増して混戦ということもあり、彼の実力がポイントに結びついているということもあるでしょう。現役最年長、39歳の大ベテランですがいまだに健在です。契約通りなら来年にはバリチェロが持つ最多出走記録の323を更新することになります。
一方でジョビナッツィはここまでノーポイントと、波に乗れないシーズンを送っています。久々のイタリア人ドライバーということで母国の期待は大きいようですし、何とか浮上のきっかけをつかんでほしいものです。
シーズンオフにザウバーから名称を変更したアルファロメオ。まだフェラーリの姉妹チームのようなイメージはありますが、名称変更にはアルファロメオの気合も感じられます。ライコネンを獲得したというのも彼のフィードバックをチームの成長に役立てたいという側面もあるでしょう。ヨーロッパラウンドに期待です。
ルノー(12 points)
ダニエル・リカルド R-R-7-R 6 points
ニコ・ヒュルケンベルグ 7-R-R-14 6 points
去年はコンスト4位とベストオブザレストを確保し、オフにはレッドブルからリカルドを獲得してさらなる上位進出をうかがっていたルノーでしたが、パワー最優先の開発のためか信頼性を欠きリタイヤ連発。バーレーンでの2台リタイヤが流れを悪くしてしまった印象があります。入賞したレースはリカルド、ヒュルケンベルグ共に7位なので、車さえかみ合えばトップ3の下に来られるくらいのポテンシャルはあるのかもしれませんが、いかんせんレッドブルへの供給をやめたために開発に苦しんでいるイメージは拭えません。ワークスチームながらカスタマーのマクラーレンにも先行を許しています。
発言がたびたび話題になるチーム代表のアビテブールにとっても後がなくなりつつある状況。逆風を跳ね返し、ワークスの意地を見せることができるでしょうか。
ハース(8 points)
ケビン・マグヌッセン 6-13-13-13 8 points
ロマン・グロージャン R-R-11-R 0 points
去年は躍進の一年となったハースでしたが、今年は開幕戦にマグヌッセンが獲得した8ポイントのみで開幕4戦を終えました。本家フェラーリの苦戦に呼応しているような印象です。タイヤの仕様変更にも苦しんでおり、なかなかうまく機能させられないレースもありました。
ドライバーは相変わらずの暴れん坊2人ですが、今年はまだおとなしめでしょうか?たびたび問題になる彼らですが、速さは確実に持っているドライバーたちだと思いますので、その辺りはシュタイナー親分にうまく治めていただきましょう。
余談ですが、ハースのチーフエンジニアである小松礼雄さんの著書が面白かったのでまだ読んでいない方はぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
トロロッソ(4 points)
アレクサンダー・アルボン 14-9-10-11 3 points
ダニール・クビアト 10-12-R-R 1 point
ホンダとのジョイント2年目になり、ドライバーラインナップを一新したトロロッソ。今年は1年ぶりに帰ってきたクビアトと、直前でフォーミュラeを蹴ってF1にやってきたアルボンのコンビです。マシンは姉妹チームであるレッドブルのコンセプトを踏襲し、ポテンシャルは高いものに伺えますが、いまいち結果に結びつかないフライアウェイになりました。しかし中国ではアルボンがピットスタートから入賞を果たすなど、うまくかみ合えばいいところに来そうな雰囲気はあります。クビアトもレッドブルへの再挑戦に向かってギラギラしているでしょうし、ドライバー面は期待できるラインナップでしょう。あとは、去年からの課題であるチームのオペレーションさえ改善されれば、さらにチームとしてレベルアップできるでしょう。
ウィリアムズ(0 points)
ジョージ・ラッセル 16-15-16-15 0 points
ロバート・クビサ 17-16-17-16 0 points
去年からの苦しい流れを断ち切ることができず、テストでも出遅れてしまったウィリアムズ。今年はメルセデスの期待の若手であるラッセルと、2010年シーズン以来8年ぶりにF1のレギュラーシートに帰ってきたクビサのコンビですが、ドライバーの力だけではどうすることもできず、ポイント争いにすら遠く及ばない苦しい日々が続いています。
90年代の黄金期では唯一の弱点であったピット作業はむしろ唯一の強みともいうべき点に変化しました。1.92秒という世界最速ピットストップ記録を持つウィリアムズのクルーたちのためにも、マシンの改善による競争力の向上を切に願います。
中国GPからは黄金期の立役者の1人であったパトリック・ヘッドが現場に復帰。レジェンドの存在は起爆剤になるでしょうか。私個人としてもかつての名門がテールエンダーというのは辛いものがあるのでなんとか上位浮上のきっかけをつかんでほしいものです。
更新が遅れてしまいました。申し訳ございません。この記事を書いているのはカナダGPの直前なのですが、アゼルバイジャンまでの4戦を振り返ってみると割とスペイン、モナコで状況が変わったようにも思います。特に中団グループは毎レース勢力図が目まぐるしく変わるので、評価が難しいと改めて痛感しております。評価が二転三転するかもしれませんが、高性能回転式手首を搭載して積極的に手のひらをクルクルさせていこうと思います。
スペイン、モナコの振り返りも追って更新予定です。
それでは!
フライアウェイ4戦を終えて見えてきた勢力図とは(前編)
こんばんは。taraです。
今回はオーストラリアからアゼルバイジャンまでの開幕4戦のフライアウェイラウンドを終えての各チームの状況などを見ていきたいと思います。
【ポイントランキング】F1第4戦アゼルバイジャンGP終了時点
アゼルバイジャンGPまで終えてのドライバー、コンストラクターランキングは上記のページの通りになっています。
今回はこのコンストラクターランキングの順位に沿って各チームのこれまでの戦いを振り返っていきたいと思います。
1チームずつ書いていくとかなり長くなると思いますので前後半に分けようと思います。(後編はこちらから→後編リンク)
今回は1~4位のチームです。
(※表の数字は開幕戦からの順位を表しています。FLはファステストラップ、Rはリタイヤを表します。)
メルセデス(173 points)
バルテリ・ボッタス 1(FL)-2-2-1 87 points
ルイス・ハミルトン 2-1-1-2 86 points
2014年に現行のPUのレギュレーションになって以来5連覇中のメルセデスですが、ここ数年で最も理想的なスタートダッシュを切ったといえるのではないでしょうか。ライバルチームのフェラーリやレッドブルが不振に喘ぐ印象が強い今シーズン、メルセデスの安定感がさらに際立っています。今年もチャンピオン争いの大本命と見るべきでしょう。
ただ唯一の不安要素があるとすれば、今年はチームメイト同士のバトルが過去2年よりも激化しているということではないでしょうか。ハミルトンの安定感は言わずもがなですが、もう一方のボッタスのパフォーマンスも今年は目を見張るものがあります。お互いにチャンピオンがかかっている状況ならばハミロズ時代のようにチームメイト同士の確執も生まれてしまう可能性は十分にあると思われます。この辺りはチームのマネジメント力も求められる場面も出てくるかもしれません。移籍3年目にしてようやくワールドチャンピオンへの挑戦権を得たボッタスに対して、経験豊富な5度の世界王者ハミルトンはどのように挑戦者を退けていくヨーロッパラウンドになるでしょうか。
フェラーリ(99 points)
セバスチャン・ベッテル 4-5-3-3 52 points
シャルル・ルクレール 5-3(FL)-5-5(FL) 47 points
冬のバルセロナテストでは絶好調だったフェラーリですが、完全にスタートダッシュに失敗し、開幕4戦でメルセデスに大きく水をあけられることになりました。マシンがうまくハマればバーレーンのような速さを発揮することができるのかもしれませんが、現時点ではマシンもドライバーもパフォーマンスにムラが大きいように感じます。今年のマシン「SF90」はPUやシャシーに問題があるというような報道がされています。真偽は定かではありませんがフェラーリのスタッフがニコ・ロズベルグに「シャシーのダウンフォースが足りていない」と話したという記事も出ていたり、
ロズベルグ、F1中国GPにおけるフェラーリのパフォーマンス不足は「空力が原因」と説明
(ただチームの内情を外部の人間にあっさり明かすとは考えにくいので真相は定かではありません)
もしくは後編で触れますがフェラーリPUを載せている他チームも苦戦が続いているということもあったりと、PUも少し苦しいのかもしれません。
そして現時点ではベッテルとルクレールのジョイントナンバーワンのような体制が仇となっている印象は否めません。鳴り物入りでフェラーリへ移籍したルクレールもベッテルを上回るシーンはあるものの、絶対的な序列を覆すほどの圧倒的な速さは見せられていないというのが現状です。とはいえまだまだ2年目の若いドライバーですから、これから経験を積んでいけば次世代のチャンピオン候補であることは確かでしょう。
開幕からチームオーダー発動など、チームのマネジメントにも課題を抱えたままフライアウェイを終えたフェラーリ。フラストレーションの溜まっているティフォシたちに初勝利をプレゼントするのはいつになるでしょうか。
レッドブル(64 points)
マックス・フェルスタッペン 3-4-4-4 51 points
ピエール・ガスリー 11-8-6(FL)-R 13 points
PUをルノーからホンダへとスイッチしたレッドブルですが、昨年の終盤に見せたほどの速さが見られていないというのがここまでのところです。レッドブルといえば非力なPUを優秀なシャシーで補っているというイメージがこれまではありましたが、今年のシャシーはそこまでアドバンテージを得られるようなものではなさそうです。加えてリアが不安定なマシンにチームもドライバーも苦しんでいるように見えます。
フェルスタッペンは開幕戦のポディウムを皮切りに4戦連続入賞と安定したパフォーマンスを見せていますが、ガスリーはバルセロナテストから悪い流れを引きずったままシーズンの序盤を終えることになりました。とはいえ中国ではファステストラップを獲得し6位、アゼルバイジャンではリタイヤに終わったもののピットスタートから安定したペースで着実に順位を上げるなど、段々と本来の実力を見せ始めているのではないでしょうか。
特筆されるべきは、昨季序盤の不調ぶりからは考えられないようなフェルスタッペンの安定した走りでしょう。21歳の若さながら既にエースの風格を漂わせるようなレース運びを見せ、不安定なマシンをうまく走らせている印象を受けました。
スペインで大きなアップデートが投入されるという噂のRB15。アゼルバイジャンで投入されたホンダのスペック2のPUと合わせて、メルセデス、フェラーリを脅かすようなパフォーマンスを期待したいところです。
マクラーレン(18 points)
ランド・ノリス 12-6-R-8 12 points
カルロス・サインツJr R-R-14-7 6 points
昨季終盤の大不振から一転して、ベストオブザレストに躍り出てきたのはマクラーレン。特にルーキーのノリスが輝かしいパフォーマンスを見せています。バーレーンでは6位に入るなど、ベストルーキーも狙えるような勢いです。(余談ですがノリスのSNSが結構面白いのでぜひチェックしてみて)一方ではサインツも速さは見せているものの、トラブルや接触等で結果に結びつかないレースが多かったような印象を受けます。流れこそ悪いものの、実力のあるドライバーですしヨーロッパラウンド以降もしぶとくポイントを拾っていくのではないでしょうか。
昨年はシーズンが進むにつれてパフォーマンスが低下していった印象のあるマクラーレン。今年はどうなるでしょうか。「口は禍の元」にならないことを願うばかりです。
アゼルバイジャンGPを振り返る
こんばんは。taraです。
私生活がいろいろゴタゴタしておりましてバーレーンと中国の振り返り記事を書けていませんが、今回はアゼルバイジャンGPを振り返っていきたいと思います。(もしかしたらその2戦も後で書くかもしれませんが望み薄)
「平成最後のF1」となったアゼルバイジャンGP。
リザルトとハイライトはこちらからどうぞ。
(決勝リザルト)
F1 2019 第4戦アゼルバイジャンGP | Results | Motorsport.com
(ハイライト)
2019 Azerbaijan Grand Prix: Race Highlights - YouTube
毎年荒れたレースとなるバクー市街地コースですが、今年は金曜日のラッセルのアクシデントに始まり予選での二度の赤旗中断と慌ただしくセッションが進んでいきました。
決勝は例年に比べれば静かな展開だったものの、リカルドとクビアトによる珍クラッシュも発生するなど話題の尽きないグランプリに。
とはいえ結局終わってみればまたしてもメルセデスのワンツーとなり、開幕から4戦連続となりました。2014年に現行のPUになって以来最高の滑り出しではないかと思います。コンストラクターでは2位のフェラーリに大差をつけて首位を独走。今シーズンのコンストは早くも決まってしまったのではないかさえ思えるような圧勝でした。これでハミルトンとボッタスがお互いに2勝ずつ、ヨーロッパラウンド以降はどのような戦いを繰り広げるのでしょうか。
今回のドライバーオブザデイはルクレールでしたが、個人的にはペレスとガスリーも推したいと思っています。
ペレスは2016,18年にここでポディウムを取っていることからもわかるように、本人も得意としているサーキットではないかと思います。今年もしっかりとベストオブザレストの位置を確保しました。チャンスをしっかりと結果に結びつける勝負強さはザウバー時代から健在ですね。
ガスリーもリタイヤに終わってしまったものの、ここ数戦よりもいい走りを見せていたのではないでしょうか。リアが不安定な今年のレッドブルのマシンに適応するのに苦戦していましたが、いよいよ本領発揮となるでしょうか。次戦のスペインGPでは大型のアップデートが入るとのことで、戦闘力の向上に期待したいところです。
さて、次戦はヨーロッパラウンドの開幕となるスペインGPになるわけですが、第二の開幕戦ともいわれている通り多くのチームがアップデートを投入してくると思われます。早くもメルセデス一強になっている今シーズン、フェラーリ、レッドブル辺りのアップデートに期待したいところです。メルセデスの盤石ぶりももちろん努力あってのことですし素晴らしいことなのですが、その2チームも加わってくるような展開も期待したいですね。
それでは!