Tara’s box cafe

モータースポーツを中心に、自分なりの解説を試みるブログです。

マルチ商法に引っ掛かりかけたって話

こんばんは。taraです。

久しぶりの更新ですが今回はモータースポーツとは別件で。

タイトルの通りいわゆるマルチ商法の集団に高額USBメモリを買わされそうになったっていうお話です。

後で調べてみると、「オプザイル」みたいな名前がついているようですね。

頭の良い方ならこんな話信じることもないとは思うのですが、私が全く注意していなかったばっかりに危うく被害に遭うところでした。

これから新生活シーズンということで、注意喚起にもなればいいかなと思っております。

 

オプザイルとは

まずオプザイルって何なのかといいますと、SNS上で豪遊ぶりや投資の画面などを見せつけてるような集団のことです。主にバイナリーオプションを用いて取引をしているとのこと。それで興味を持って連絡してみると、バイナリーオプションの取引用のツールを入れたUSBメモリを売りつけてくるってわけです。

よくSNSで見かけませんか?高いブランドの写真を載せて「取引で勝った分で買っちゃった~」とか「一歩踏み出してよかったー!」とか書いてる人たち。こんな感じの人からフォローが来たという経験がある方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

後述しますが自分の場合は全く知らない人から話を吹っ掛けられたというわけではなくて、高校の同級生の連絡でした。そのようなパターンもあるようです。

wikipedia載せておきます。気になる方はいろいろググってみてください。

オプザイル - Wikipedia

いきさつ

先日、高校の頃の知り合い(以下:A)から連絡をもらって渋谷辺りでご飯に行くことに。高校時代からサシで遊んだことなんて無かったのですが、春休み中で暇だったということもあって久しぶりに会ってみようかなと。カフェでいろいろ話してみると、最初は世間話だったものの次第に「バイトが馬鹿らしくなるほど投資で稼いでる」だの私のバイトの月収を聞いてきて「その〇倍は稼いでる」だの。高校時代に抱いていた彼の印象とはあまりにも違いすぎて衝撃を受けました。今考えれば、この時点で何かおかしいと気付くべきだったのかなあとも思います。とはいえ久しぶりに会うと昔と印象が変わっているなんてことも珍しいことではないので、その時点では若干の違和感は覚えつつも一旦分かれることに。

 

オプザイルの襲撃が始まるぞ

数日して、Aからまた連絡が。文面でいいような内容の話をわざわざ電話でしてきたり、その電話中にもいくら稼いだだの自慢してきたり、鬱陶しいのオンパレード。

そして極めつけに、「会ってほしい人がいるから2日分の予定を空けておいてくれ。めったにお会いできる人じゃないから。」と。

しぶしぶバイト休みを使って会いに行ってみることにしました。待ち合わせは高そうなホテルのロビー。Aからバイナリーオプションの仕組みについて説明を受けながら1時間くらい経った頃、ついに親玉がやってきました。そいつは販売しているツールを使った場合のバイナリーオプションの勝率についてべらべらと早口で説明してきます。だいたい勝率は80%くらいだそうです。その後も人脈が広がるだとかその人脈の中でバブルを起こせるだのはっきり言ってきな臭いものだらけ。いろいろ説明されましたが要はおそらく無料ソフトをインストールしただけのUSBメモリをツールと称して売りつけたいわけです。その価格なんと約50万円。

一般大学生には高すぎて軽く引いていると「稼ぐならそれくらいのリスク背負えなきゃダメだよ」と。ツールを買わせるためならそれぐらいのことを平気で言ってくる連中なのです。ちなみにもし私がそのツールを購入していた場合、Aには紹介料として5,6万くらいが支払われていたそうです。大体10人くらい引きずり込めば元が取れるということなのでしょう。本人たちからは法律的にマルチ商法とかねずみ講ではないということを説明されましたが、端的に表せばその類に分類されることと思います。

彼らが言っていたのは、「投資は倍々ゲームだから早く始めるほど得」だということ。理論的には、元手が10万から始めたとして1年で30万、2年で60万、3年で120万、4年で360万、5年で1080万のように増えていくとのこと。数字と増える比率はうろ覚えなので多少間違っているかもしれませんがこんな感じだったように記憶しています。

多くの方は気づいたことかもしれませんが、そんなに稼げるわけありません。やり続けたらじきに国家予算すら越してしまうわけですから。20年後くらいの長者番付ランキングに彼らの名前が載るのが楽しみですね(棒読み)

後から調べて分かったことですが、プロの投資家でも年間で+10%の利益を出すことすら難しいようで、いかに先ほどの理論が破綻しているかがご理解いただけるかと思います。

話を戻します。そいつは嘘か真か忙しい人物らしく1時間程度で去っていきましたが、そのあとにも入れ代わり立ち代わり何人もやってきては投資の重要性を説いてきます。どいつもこいつも高そうなブランド物を身につけて私とAのもとへ。合間の時間でAはトレードの例として画面を見せてきたのですが、画面はあくまでもデモトレード。最初にAからの連絡が来てから2週間くらい経っていましたが、実際のトレード画面が送られてくることはありませんでした。実際に稼げてるなら一瞬でも見せてくれれば信ぴょう性も増したかもしれませんが。

余談ですが、この時にAから「(親玉)さんにお礼のメール送ったほうがいい。ツール買って始めるならいずれお世話になるから。」とメールを送るのを催促されました。

ところが、もし私が本気でツールを買うと決心したとしても1つ問題があります。その辺の大学生が50万円なんて即金で用意できるはずがありません。そのことを訪ねてみると、彼らが答えたのは「学生ローンからの融資」。借金してまでツールを買えということです。おまけには「このことは親に話してもどうせ理解されないだろうから言うな」と口封じを。よく知らない初対面の奴の話と親の言葉のどちらを信じるかなんて比べる間もありません。(実際には親に聞く間もなく詐欺だと直感しましたが)

ここで私はようやく「あ、やばいわ」と気づきながらも、行けるところまで行ってみようという決意を固めます。ここまでが1日目の話。

 

2日目に入り、学生ローンを使って50万を捻出させようとしてくるA。ちなみに高田馬場でした。自分は幸運にも学生ローンを利用するまでに財政的に困窮したことはなかったのでその辺りの事情にも疎かったのですが、彼はなんと目的を偽ってまで金を借りてくれと言ってきたのです。投資のためではなく、学費として使うからと。さすがに引いたので金を借りないこともツールを買わないこともAに伝えることにしました。そのあとAの他にも前日に会った奴らから説得されましたが、きっぱり断って帰宅。Aからは「今一歩踏み出せなかったらずっと無理だろうけどね」のようなダサい捨て台詞を吐かれました。買わせる直前までいって破談したのが悔しかったのでしょうか。そんなこんなで帰宅してからSNS関係も当然全ブロック。今後関わることは二度とないでしょう。ことの顛末はそんな感じです。

 

最後に

あまりの怪しさに私ですら途中で気づいてしまったのですが、もっと巧妙な集団だったら騙されていたかもしれないと思うとゾッとします。この記事ではAを悪者のように扱いましたが、もしかしたら彼も被害者の1人かもしれませんね。

昔の知り合いから投資を持ちかけられることなんて噂では何回か聞いたことがあったものの、まさか自分の身に降りかかってくるとは思ってもいなかったので、改めて気を付けなければと感じました。

恥ずかしながら私は投資関連には疎く、大した知識も持ち合わせていなかったので「もしかしたら本当に稼げるのかもしれない」と一瞬思ってしまったのですが、よくよく考えてみればそんな方法を簡単に広めるわけがないんですよね。ツール使ってちょっと取引やるだけで何十万も稼げるならとっくにみんなやっているでしょう。うまい話には裏があるってやつです。

後から考えてみて特にタチが悪いなあと感じたのは、「知り合いからの勧誘」であることと、「お金の使い道を具体的に想像させる」という2点です。全く知らない人間からのSNS上のメッセージだったら即ブロックでも済みますが、なまじ面識があるばかりに話を聞いてしまうと引きずり込まれやすくなってしまうのではないかと思います。

最初にAとご飯に行った時にも彼はしきりに「親孝行をしたい」とか「留学したい」というようなことを話していました。私も遅ればせながら大学進学を機に親孝行の大切さや留学への興味を持っていたばかりにその話を聞いて「もし稼げたら何に使おうかな」という気になってしまったのも良くありませんでした。実際に持ってもいない大金に目がくらんでしまうのは危険極まりないでしょう。

私は結局ツールを買わず、バイナリーオプションにも手を出さなかったので実際の勝率は分からないのですが、彼らの収入はおそらく投資ではなく勧誘による紹介料なのではないかと思っています。例え勝率が80%もあるからといっても、そんなに稼げるとは思えません。もし本当に稼げるとしても高校でちょっと一緒だったくらいの関係の奴に広めるとは思えませんからね。

 

新生活シーズンということで、この春から一人暮らしを始めるという方も数多くいるのではないかと思いますが、自由な反面さまざまな勧誘もやってくるので、マルチ商法に限らずタチの悪い勧誘には十分注意していただければと思う次第です。

特に注意してほしいのは、20歳を超えた辺り。記念すべき成人を迎えたことにより、そのような契約の責任を本人が負うことになるからです。未成年であれば契約の際に保護者の許可がいるため踏みとどまれる可能性がありますが、20歳を超えたことによって保護者の許可が必要なくなります。その上知識はほとんどないと言ってもいいため、勧誘する側からすればこの上ない相手というわけです。

 

 

あ、言い忘れてたことなのですが、彼らが私に言ってきた言葉の中で唯一合っていたのは、私が山田涼介似の顔だということですかね!!嘘ですごめんなさい!!

最後まで読んでいただきありがとうございました!それでは!